1年目B日程の子どもたちが取り組んできた「大阪・関西万博のパビリオンを設計しよう」は、いよいよ最終成果発表会に向けて、準備も終盤に差し掛かってきました。
今回は、チームでの制作が加速する第9回 と第10回の様子をお届けいたします✨
今回の授業内容
第9回 7月19日(土) 成果発表会に向けた準備①
第10回 8月2日(土) 成果発表会に向けた準備②
設計図や模型といった「カタチ」にする作業だけでなく、自分たちの「想い」をどう伝え、
チームでどう協力していくか、とても大切な学びが詰まった2日間となりました。
第9回:チームの土台作りと「エスキス」
第9回の授業は、まず最終成果発表会までの流れを確認することからスタートしました 。
ただ作るだけではなく、発表会では下記の視点で評価されます 。
① テーマ性・メッセージ
パビリオンが伝えたい未来像や物語が明確で、学んだことを活かして表現できているか。
② 環境・人への配慮
持続可能性(素材・エネルギー・自然)や、来場者の快適さ・体験のしやすさを考えているか。
③ 空間構成・表現力
形・材料・光・色などを工夫し、世界観をわかりやすく伝えられているか。(うまさより「中身」を重点評価)
④ チームワーク
メンバー同士で役割分担や協力を行い、互いのアイデアや学びを活かしているか。
⑤ プレゼン力
自信や熱意を持って、聴衆に伝わる説明ができているか。
自分たちの作品がどのような視点で見られるのかを意識することで、子どもたちの表情も一層真剣になったように感じます💭
建築家との「エスキス」で深める
「エスキス」と呼ばれる、建築家が設計を進める上で非常に重要なプロセスをこども建築塾でも実施しました。
フランス語で「スケッチ」や「下絵」を意味し 、建築の世界では、講師間と対話しながらアイデアを練り上げていくことを指します 。
設計講師の峯川先生からは、「スケッチは自分の考えを表現するもの。」といった、プロの建築家としての心構えも伝えられました!
第10回:「想い」を言葉にし、「伝える」デザインを考える
第10回は、第9回で固めた土台をもとに、いかに「伝える」かを突き詰めていく回となりました。
最終成果発表会では、模型 だけでなく、自分たちの考えをまとめたパネルを使った「ポスターセッション」 も行われます。
そこで重要になるのが、自分たちの「想い」を的確な「言葉」にすることです。
なぜその形なのか? お客さんにどう感じてほしいのか? テーマや環境が、どこにどう反映されているのか?
子どもたちは、昨年の先輩たちのパネルも見本にしながら 、自分たちのアイデアを必死に言葉にしていきました。
伝わるパネルの「サムネイル」に挑戦
想いが言葉になったら、次はそれをどう見せるか、パネルのレイアウト案=「サムネイル」 の作成にチーム全員で挑戦しました ✨
各チーム何度も描き直しながらレイアウトを考え、いよいよ本格的な「模型係」と「パネル係」に分かれて作業スタートです 。
「パネルにはこの模型の写真を入れたいね」「模型のこの部分が、パネルで伝えたい工夫だよ」と、お互いの進捗を確認し、すり合わせながら作業を進める姿がとても印象的でした 。
チームで一つのものを作り上げることの難しさや楽しさ、そして自分の考えを誰かに「伝える」ことの重要性を、子どもたち自身が実感してくれているのではないでしょうか💭




第9回・第10回の授業を通して、子どもたちは設計の技術だけでなく、チームで協働する力、自分の「想い」を「言葉」にする力、そしてそれを他者に「伝える」デザイン力を集中的に学びました。
次回はいよいよ成果発表会本番!子どもたちがどんな素晴らしいパビリオンを完成させてくれるのか、
今から楽しみです!
