こども建築塾 2年目A日程のテーマは、「最先端の学び場を設計しよう」です。 これまでの授業では、「そもそも“学び”とは何か?」という本質的な問いから始まり、奈良県宇陀市を舞台にアイデアを具体的な空間に落とし込む「ゾーニング」、そして追手門学院中・高等学校や大学のキャンパス見学を通して「学びの現場」を体感してきました。

第4回では、「人の活動」をとことんイメージすることが、空間デザインの出発点になるという、建築家にとって最も大切な思考プロセスを学びました。 

そして今回は、「学びの空間を作る家具/道具に触れよう」をテーマに、オフィス家具メーカーイトーキ様https://www.itoki.jp/)のオフィスを見学してきました!

今回の授業内容
第5回 11月22日(土) 

【計画】学びの空間を作る家具/道具に触れよう

イトーキ様オフィス見学で学ぶ!「学びの空間」を作る家具・道具とは?

午前は、オフィス家具メーカーのイトーキ様にご協力いただき、そのオフィスを見学させていただきました。

生徒たちは、事前に用意されたワークシートを手に、オフィス内の空間を鋭い「建築家の目」で観察しました。オフィスには、それぞれの階に明確なテーマがあります。

5F: 情報共有やコミュニケーションを重視した空間
6F: 6つの活動のバランスを重視した空間
8F: 一人集中と共同作業を重視した空間

生徒たちは、ただ空間を見るだけでなく、「どんな特徴がある?」と「どうしてそうしたんだろう?」という問いを常に持ちながら、観察を進めました。カラフルで多様な使い方ができる家具があるのは「気分によって使い分けられる」ようにするためではないか、といったように、空間の工夫の裏にある「意図」を想像しました。

「人がどんな活動をするか」を突き詰めて考えることで、その活動を最も効果的に支える家具や空間のレイアウトが決まっていく、という建築設計の重要なプロセスを、実際のオフィスで体感できたのではないでしょうか。


図面から建築家の「願い」を読み解く挑戦!

午後の部は、さらに思考を深めるワークに挑戦しました。
図面は、建築家が「こんな暮らしをしてほしい」「こんな風景を見てほしい」という想いを込めたものです。
生徒たちは、写真と図面がセットになった有名な住宅建築の事例を使い、図面だけを見て「どんな風景がみえるだろう?」と想像し、実際の写真と答え合わせをするクイズに挑戦しました。
例えば、手塚貴晴先生の「我が家というのは、ずっといたい場所であるはずなんです」という言葉にあるように、図面から屋上を広大な遊び場としてデザインした「屋根の家」の想いを読み解きました。

図面・パースの「トレース」に挑戦!
続いては、図面を描けるようになるための第一歩として、「トレース」に挑戦しました。

 ステップ1: 本や雑誌から、自分が「好き!」と思う建築を2つ選ぶ。
 ステップ2: トレーシングペーパーで図面やパースをなぞり、その魅力をとらえる。

講師からは「完璧より伝わる」ことを意識しよう、「まずはまねることが大切」というアドバイスが送られました。トレーシングペーパーは、写す、直す、重ねる(重ね描き)がしやすく、思考の軌跡を残せる便利な道具です。

このトレースを通して、生徒たちは、吉村順三氏の「軽井沢の山荘」やフランク・ロイド・ライト氏の「落水荘」など、名建築の持つコンセプトや構造を、手を動かしながら深く理解していきました。図面をなぞることで、その線一本一本に込められた建築家の「願い」や「知恵」を感じ取れたのではないでしょうか。

生徒の感想

~イトーキ様のオフィス見学~
📍用途に合わせて使う場所を変えられるのがすごくよかった。自分で空間をカスタマイズできるのもよかった。(中3男子)
📍階によってコンセプトが違って、自分の会やスペースを自由に選べるのが、空間を作っている会社ならではだと思った。(高2女子)

~トレースをしてみて~
📍ちょっと工夫するだけで、生産性がアップすることが分かった。(小6男子)
📍トレースをしてみて、間取りだけでは見ることができない天井の形や屋根の形を分かりやすく表現できることが分かった。(中3女子)

引き続き、最先端の学びの場を肌で感じ、自身の設計に活かすヒントを見つけていきます。
これからも、生徒一人ひとりが持つ「考える力」と「表現する力」をさらに伸ばしていけるよう、私たち講師も全力でサポートしていきたいです。

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