今回のテーマは「身の回りを測ってみよう」と「測った空間を形にしよう」です。
建物を建てる前の「測量」は、建築家の仕事の第一歩ともいえる大切な工程です。 生徒たちは、プロの建築家がどのように空間を捉え、アイデアを形にしていくのかを体験しました!✨
今回の授業内容
第2回 10月11日(土)
【測量】身の回りを測ってみよう
【測量】自分の身体を知ろう
【設計】測った空間を形にしよう
プロの「測る」を学ぶ!~自分の身体がモノサシに?~
「コンベックス」を使い、生徒たちはチームに分かれて、普段使っている教室の空間を測り始めました。
仲間と協力しながら、次々と空間を正確な「数字」に置き換えていきます。
講師からは「数字は、建築家にとっての世界共通の言葉」という言葉がありましたが、正確な数字があるからこそ、施主と正確に情報を共有できる。その大切さを実感してくれたと思います。
次に手のひらの大きさ、両手を広げた長さ、歩幅など、自身の身体を測っていきます。コンベックスがない場所でも、おおよその寸法を把握するための「身体尺」という考え方で、自分の身体がモノサシになることに驚きながらも、楽しそうに測り合っていました!
また、測った数字を比べてみることで、「この壁の長さは、あの壁の長さの半分くらいだ」「天井の高さは、自分の身長の2倍ちょっとだな」というように、空間を構成する要素同士のバランス、つまり「比」が見えてきます。この「比」を捉える感覚こそ、心地よい空間をデザインするための第一歩なのです。
想いをカタチに!~測った空間をスケッチで表現~
午後は、午前中に測量した数値を元に、空間をスケッチで表現する活動です。 第1回で学んだ、立体的に空間を描くテクニック「一点透視図法」を思い出しながら、測った寸法をスケッチに落とし込んでいきます。
ただ見たままを描くのではなく、測った数値を意識することで、より正確に空間を捉えることができる。生徒たちは、その難しさと面白さを実感している様子でした。
さらに今回は、「この空間を、もっと心地よい場所にするには?」というテーマで、リノベーション(今あるものを活かして新しい価値を加えること)のアイデアも考えました。 生徒たちからは、自由な発想がたくさん飛び出し、建築の楽しさが広がったのではないでしょうか。
スケッチの楽しさに目覚めたり、自分の身の回りの空間に興味が湧いたりと、それぞれが大切な「気づき」を得てくれたようです。
今回の授業では、建築の基本である「測ること」と「描くこと」を通して、自分のアイデアを人に伝える力の土台を学びました。 今後も、生徒たちが自分の感覚と数字を結びつけ、豊かに空間を捉える力を伸ばしていけるよう、サポートしていきたいです。




次回は教室を飛び出して、自然の中でツリーハウスやウッドデッキの構想に挑戦します! お楽しみに!
